おじいちゃんと話をした事がない
私はおじいちゃんと話をした記憶がありません。(特別な家庭事情というわけではありません。)
祖父、即ち父の父に対する最初の記憶が葬儀なのです。もちろん祖父の葬儀です。父が祖父から見ると末子となるので、まあ当たり前と言えば当たり前です。
その日は知らない家に連れて行かれ、両親はあまり相手をしてくれず、わがままを言える雰囲気でもないので大人しくしていました。ずっと頭の中で幼稚園で覚えた歌を繰り返していました。
母は上に男1人、下に女2人の長女だったので、外祖父、即ち母の父に会ったことはあります。しかし、外祖父は脳出血の後遺症で言葉がうまく喋る事ができなくなっていました。母や伯父や叔母たちは外祖父がなにを喋っているのか聞き取る事ができたようですが、私は最後までなにを言っているのか聞き取る事ができませんでした。
母の実家に行くと外祖父はいるのですが、会話は成立しないので、挨拶しかせず、どちらかというと逃げ回っていたかもしれません。(お年玉はしっかりもらっていました。)
おじいちゃんがどんなものか、わからないまま老年期を迎えることになります。おじいちゃんとしてどう振る舞えば良いのかわからずにいます。出たとこ勝負となります。